「家族の庭」 screen [洋画 カ行]
なんともせつない映画でしたわ~~~
自分としては”家族”というキーワードに対して少なからず引け目感があるからなおさらね~
メアリーの気持ちや行動がわかりすぎてとてもつらかったです。
愛情いっぱいの家族に囲まれて育った人たちは果たして家族に恵まれない人たちの心をどこまでわかるのかしら。いや、愛情いっぱいとまでいかなくてもごく普通の家庭でおだやかに育った人たちや、今暖かい家族を持っている人たちに、両親の愛情なく、恋人も連れ添いもなく、孤独感に打ちひしがれている人たちの気持ちをいったいどこまでわかるかなぁ。
この映画の中でそれこそ暖かい家庭を築いているトムとジェリーの夫婦だって孤独なメアリーには結局最後は冷たいんだよ、いや、冷たく感じましたっ。けどそれが当たり前かも知れない。たぶん優しくし続けたってメアリーのためにはならないんでしょうけどね。メアリーもたくましく自分で立ち上がっていかなければならないんだけど、、いやいや、そうなろうと思っ十分て頑張ってきたんだけど、、なんかトンチンカンな結果になってしまうのが本当に見ていてせつない、苦しい。
暖かい家庭があったら誰でも皆仲間にはいって一緒に愛や幸せを共有したいと思うでしょうけど、それは理想ですね。所詮他人は他人。人様の家庭に必要以上に入り込むなんてバリヤーでストップされますよ。じゃ、他人同士で心を寄せ合える場所って作れるかしらね?今の日本では震災後さかんに家族とか絆とか言っているけどそこからはみ出された人たちだってたくさんいるような気がします。
暖かい場所にいるほど自分の孤独さがきわだって感じちゃう場合もあるんですよ。
この映画、各方面で絶賛され、いい映画かもしれませんが私は個人的に嫌いです。(ひねくれてるの)
「家族の庭」 2010年 イギリス
【監督・脚本】 マイク・リー
【製作】 ジョージナ・ロウ
【主なキャスト】
<トム> ジム・ブロードベント
<ジェリー> ルース・シーン
<メアリー> レスリー・マンヴィル